我が家の初代キャンピングカー「ＳＷＩＦＴ社製 ＣＡＲＲＥＲＡ４」とお別れすることになりました。この車が我が家にもたらしてくれたものは、購入以前に予想したよりはるかに大きなものでした。その功績に感謝して思い出のページを作りました。
ＳＷＩＦＴ社製 ＣＡＲＲＥＲＡ４
主要諸元
１９９５年式 ＶＷ社Ｔ４（日本名ヴァナゴン）ベース。
２５００ｃｃガソリンエンジン １１０ＰＳ（？）
全長 ５．０６ｍ 全幅１．８４ｍ 全高２．６３ｍ
主な装備とその使用状況
ＦＦヒーター（非常にお世話になりました）
６０ｌ３ＷＡＹ冷蔵庫（冷えるまでに時間がかかるため主にクーラーボックス使用したためあまり使わなかった）
１２ｌ温水器＆シャワー（全く使用せず）
カセットトイレ（全く使用せず）
２バーナーコンロ（多少は使ったがほとんど車外で調理した）
流し（上に同じ）
ベット（これを使わなかったらこの車を買った意味ない）
主な思い出
最初のキャンプ：用意していた食料を全部忘れて行った。その後食料品の忘れ物は尾木家の定番となりました。
最初のゴールデンウイーク：夜中に泊まれるところを探していると、細い道の両側にズラーっと暴走族が並んでいるところに迷い込んでしまい、真ん中を行進しました。死ぬほど怖かったです。
みんなゲロゲロ：うちの家族はみんな車に弱いのです。しかもキャンプ場はだいたいくねくね道の向こうにあるので、もうたいへん。その中でも夜寝ている最中に起こった長男の「寝ゲロ事件」は別格。嫁さんによると（ボクは別のテントで寝ていた）、夜中に突然息子が起きたかと思うと大量のゲロゲロ、そして吐き終わったらそのままその中へ倒れて眠っていたということ。非常にたいへんだったらしい（想像するのも恐ろしい）。翌日、本人はいたって元気。嫁さんは大掃除。
恐怖の左コーナー：この車は４人乗りでセカンドシートは一人分ずつ独立です。この左側の席にチャイルドシートを着けて１才ぐらいの娘を乗せてました。ところがある日左コーナーを曲がると後ろで娘の悲鳴。振り返るとチャイルドシートが席からずり落ちかけて（ベルトの締め方が甘かったのです）、当時４才ぐらいだった息子が「お父さん、めぐみが落ちる」と叫びながら必死で支えていました（実際は彼が手を出さなくてもそこで止まったのですが、彼なりに必死でした）。その後きちんと締め直してチャイルドシートは固定されたのですが、左コーナーの度に娘は怯えた声を出してました。
カレラが我が家にもたらしてくれたもの
もともとカレラを買うときの構想は「早起きして出発するより、現地に着いてから寝た方が楽だし、時間が有効利用できる」というものでした。早起きが苦手で準備が遅く、予定をきちんとたてるのが苦手で行き当たりばったりの我が家にピッタリだと思ったのです。実際カレラのおかげで我が家の自由度はぐんと上がりました。
しかしそれ以上に我が家に強く作用したものは「こんな高いものを買ってしまったんだから絶対遊んでもとを取らないと後悔してしまう」という強迫観念に近いもので、必死になって出かけることとなりました。そんな生活を続けているうちに尾木家はすっかり外出好きな家庭になってしまっていました。実はこれが意外に我が家のためになったのです。
出かけるとなると移動はほとんどの場合車です。移動中の車内というのは音楽をかける以外は暇なので話をしています。子どものこと、病院のことはもとより、お互いが見てきたこと、聞いてきたこと、読んだこと、思ったことなど様々なことを話し合い、議論し、もちろんケンカもしているうちにいろいろお互いについても理解が進んだ部分もあったし、いろんな事に対する考察が深まったような気がします。
もちろんキャンプでも活躍くしてくれました。我が家は一年中キャンプに行くのですが、寒い時期の就寝時でも子どもを車に乗せておけば安心です。おかげで我が家のキャンプは暑くて込んでいる夏はシーズンオフ、秋から春にかけてがハイシーズンになりました。
しかし結局はキャンプがこの車とのお別れの原因になってしまいました。カレラは一応フル装備に近いキャンピングカーなのですが、車内の装備を有効に使うのを前提にされた車なので、アウトドアグッズを満載してキャンプに行くと車内は足の踏み場もありません。ベットメイクの時も荷物をあっちにやりこっちにやりでほとんどパズルです(荷物が多すぎるのが一番悪いんですけどね)。こうして我が家のキャンプスタイルとカレラの相性が今ひとつだということがだんだんわかってきました。
こうして今日カレラは我が家を去っていきました。できれば新しいご主人様に巡り会ってまた活躍してもらいたいものです。さようなら、カレラ。君と過ごした日々の思い出はいつまでも忘れることはないでしょう。（Ｈ１４．２．２１）